七十二候ってなに？

七十二候の基本を知ろう

一年をもっと細かく！七十二候の読み方

春がきたら、桜の花が咲きますね。夏になると、セミの声が聞こえてきます。秋には、紅葉が美しく色づき、冬には雪が静かに降り積もります。でも、これらの季節の変わり目は、もっと細かく感じることができるんです。それが「七十二候」です。七十二候とは、一年を24の節気に分け、さらにそれぞれを3つに細かく分けたもの。つまり、一年を72の小さな季節に分けるんですね。

それぞれの七十二候には、特別な名前があります。「立春後の初候」といった感じで、それぞれの季節の始まりを教えてくれます。名前を聞くだけで、その時期に何が起こるのか、どんな変化があるのかをイメージできるようになっています。七十二候を知ることで、日本の自然や文化をもっと深く知ることができるんです。

七十二候の起源とは？いつから始まったの？

七十二候の始まりは、とても古く、中国の昔の暦にもとづいています。日本に伝わったのは、およそ1300年前の奈良時代のこと。それからずっと、農作業や日常生活の目安として、人々の暮らしの中に溶け込んできました。たとえば、「桜始開（さくらはじめてひらく）」という七十二候があると、農家の人は田植えの準備を始めたんです。

このように、七十二候は季節の変わり目を教えてくれるだけでなく、昔の人の生活の知恵としても大切にされてきたんですね。

七十二候と日本の四季の関係

日本は四季がはっきりしていて、春夏秋冬それぞれにたくさんのイベントがあります。でも、七十二候を知ると、これらの四季をもっと細かく楽しむことができます。たとえば、「蟋蟀在戸（きりぎりすとにあり）」の候には、キリギリスの声が聞こえてくる頃。それを知っていると、外を歩いていてキリギリスの声を聞いたら、「あ、七十二候でいうこの時期なんだな」と気づくことができます。

このように、七十二候は私たちの四季の感じ方を豊かにしてくれます。自然の変化を細かく感じ取ることで、季節の移ろいをもっと身近に感じることができるんですね。

七十二候で感じる季節の移ろい

季節の移ろいは、窓の外の景色や空の色、風のにおいで感じられます。でも、七十二候は、これらの変化をもっと細かく、そして詩的に伝える方法を提供してくれるんです。特に秋は、豊かな色彩と心地よい冷たさで、私たちの感覚を刺激します。秋の七十二候には、「秋の初め」「鴻雁来」「菊花開」といった美しい時期が含まれています。木々が色づき始め、空を南へと渡る鳥の群れが見られ、菊の花が咲き誇る、そんな風景が描かれているんですね。

秋の七十二候ってどんなの？

秋は、一年の中でも特に多くの変化があります。七十二候では、これを五日ごとに分けて、秋の進行を教えてくれます。例えば、「草露白」では朝の草につく露が白く見える様子や、「麦秋至」では稲の穂が実り始める時期を表しています。これらの言葉を通じて、自然がどのように変わっていくのか、もっと詳しく、感覚的に捉えることができるんです。

七十二候を通じて見る季節の変化の意味

七十二候を知ることは、ただの知識を増やすこと以上の意味があります。季節の変わり目を細かく知ることで、自然とのつながりを深く感じ、日々の生活にリズムをもたらしてくれるんです。また、農作業や漁など、昔の人々の生活と密接に関わっていたため、七十二候は自然と共生する暮らしの知恵とも言えます。今も、季節の食材を楽しむことや、健康を考える上で、この古い知識が役立っているんですよ。

英語で説明する七十二候

「Seventy-two seasonal divisions of the year」が七十二候の英語表現です。この美しい伝統は、日本の四季を五日ごとに分け、それぞれの期間に何が起こるのかを説明しています。例えば、’Shokan’（暑寒）は「暑さ寒さも彼岸まで」ということわざにも見られるように、秋分の頃の涼しさが感じられ始める時期を指します。こういった具体的な期間を表す言葉は、日本の豊かな自然観を表していて、他の言語や文化にはない独特の魅力がありますね。

七十二候をもっと身近に楽しもう

七十二候の一覧表を使ってみよう

七十二候を身近に感じるためには、一覧表がとても便利です。この表には、一年を通しての七十二候が全部載っていて、それぞれの季節にどんな自然の変化があるのかが分かります。例えば、春を感じる「桜始開（さくらはじめてひらく）」や、夏の暑さが来る「蓮始開（はすはじめてひらく）」、秋の風情ある「鶺鴒鳴（せきれいなく）」、冬の寒さを告げる「?魚群（さけのうおむらがる）」など、季節ごとの美しい言葉が並んでいます。

この一覧表を壁に貼ったり、手帳に入れたりして、毎日見ることで、その日の候に合った自然を想像したり、実際に外を歩いてその変化を探したりすると、四季の移り変わりをもっと身近に感じることができるでしょう。

日常で使える七十二候

七十二候を日常生活で使ってみるのも楽しいものです。例えば、天気予報で「今日は『蟋蟀在戸（こおろぎとにあり）』の候、虫の声が聞こえる頃ですね」と話題に出したり、料理のメニューに季節の候を取り入れて、「『鴻雁来（こうがんきたる）』の候に合わせた北の大地の味覚」と紹介したりすることができます。こうすることで、日常がもっと豊かで楽しいものになるはずです。

友達や家族との会話にも、七十二候を取り入れてみてください。自然の話題で会話が弾むことも多く、季節の変わり目をみんなで感じることができるでしょう。

七十二候を楽しく覚えるコツ

七十二候はたくさんあって覚えるのが大変かもしれませんが、楽しみながら覚える方法があります。ひとつは、候ごとに詩や短い物語を作ってみることです。自分で創造することで、言葉に対する親しみが増し、自然と記憶に残りやすくなります。もうひとつは、季節の変わり目に合わせて、その時期にちなんだ候を家族や友達と一緒に確認することです。みんなで共有する楽しみがあれば、より一層、覚えやすくなりますね。

また、毎日の散歩や庭いじりで実際にその季節の変化を見たり感じたりすることも、七十二候を覚える大きな手助けになります。例えば、「霜始降（しもはじめてふる）」の候に本当に霜が降りたら、その美しさや寒さを直接体験することができます